全文閲覧: 第10巻
1号(2011年度春)
- 教育実習に見る授業の「計画,実践,振り返り」サイクルの再考 ― 教育実習に参加した大学院生は実践をどう位置付けたか
- 山本晋也
- 概要: 本稿は,教育実習における授業の「計画・実践・振り返り」というサイクルを再考するものである。そのために,東京都内の某私立大学での教育実習への参与観察,及びそこに参加した実習生(大学院生)への半構造化インタビューを実施した。その結果,「私たちはこの実践で何を目指すのか」という授業の枠組みそのものの問い直しを通じて,実習生たちが実践に対する評価・価値基準を形成していくプロセスが見出された。今後,様々な教育観・言語観・学習観の渦巻く実践の場へと巣立つことになる実習生たちにとって必要なものは,他者との関わりの中で自らの目指す実践を位置付け,実践コミュニティにおける様々な合意を作り上げていく力だと筆者は考える。
- キーワード: 教育実習 「計画・実践・振り返り」 実践の位置付け 価値基準の形成 関係性の再構築
- エントリー: 山本晋也(2011).教育実習に見る授業の「計画,実践,振り返り」サイクルの再考―教育実習に参加した大学院生は実践をどう位置付けたか『言語文化教育研究』10(1),1-17.http://gbkk.jpn.org/vol10.html#yamamoto
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- 「言いたいことが言える」とはどういうことか ― 「考えるための日本語」初級クラスにおける対話からの考察
- 原伸太郎
- 概要: 筆者は2009年秋学期,早稲田大学日本語教育研究センターで開講された「考えるための日本語」初級クラスにボランティア参加した。そこでの学習者の観察を通して,学習者が日本語で「言いたいことが言える」こととは,対話による意味の交渉を通じて自らの言葉の中に自分の「声」を探り,それを他者と共に聞き取ることであると考えるようになった。本稿ではこの観点から,教室における言葉の学習のあり方について考察した。
- キーワード: 多声性 意味の交渉 教室の役割 意味の共有 関係性
- エントリー: 原伸太郎(2011).「言いたいことが言える」とはどういうことか―「考えるための日本語」初級クラスにおける対話からの考察『言語文化教育研究』10(1),18-36.http://gbkk.jpn.org/vol10.html#hara
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2号(2011年度冬)
- 言語教育における,ことばと自己アイデンティティ
- 高橋聡
- 概要: 日本語教育を含め,広く言語教育は「その目標言語を教育する」実践ではなく,「ことばの獲得を通して,自己アイデンティティの更新」に関わる実践教育である。なぜなら,その「人」=自己アイデンティティとことばは相互に織り込まれ,その「人」自身から「ことば」を切り離すことはできないからである。しかし,ことばと自己アイデンティティはそもそもどのように結ばれているのだろうか,また,ことばの学びを通してもたらされる自己アイデンティティの更新とは何であろうか。そして,そのことから見えてくる,ことばと自己アイデンティティが育つ言語教育とはどのようなものであろうか。本稿は,言語教育の観点からこれらの問いを考察していくものである。
- キーワード: 言語教育 自己アイデンティティ 関係性 意味 物語的自己アイデンティティ 関係性的自己アイデンティティ
- エントリー: 高橋聡(2012).言語教育における,ことばと自己アイデンティティ『言語文化教育研究』10(2),37-55.http://gbkk.jpn.org/vol10.html#takahashi
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